12月17日福井県大野市の河原酢造さんに伺いました。
一年で一番忙しい時期におじゃまさせていただきました。
社長の河原さんは、まだ35歳。お若いです。
さっそく見学させていただきます。
わくわくします。
お米を洗浄して、蒸したところです。
河原酢造では、お米は必要最低限しか削りません。そのため原料のお米が高い品質の物でなければいけないのと、
さらにきれいに洗わないと雑味が出てしまします。
雑味は、香りの悪さや後味の悪さなどの原因になります。
しかし、最低限度しか削らないことにより、たっぷりのアミノ酸の含有が期待できるのです。
少し固めです。でもとても風味があっておいしい!
麹をつくるために混ぜの工程があるのですが昼夜問わず4時間おきに作業しなくてはいけません。
社長の河原さんです。どこの工程を拝見しても、丁寧できれいで職人の手が加えられています。
工場で寝泊まりする日々がしばらく続きます。
繰り返しの工程には、撹拌、温度、分析、臭い、目視すべて人だけで管理していきます。
20日間は休まる暇はないという事でした。
作業途中の麹です。いい香りです。
発酵の度合いも確認します。発酵のし過ぎもダメなのだそうです。
お酒を造っていきます。
ここでも混ぜの工程を繰り返します。
カメの中は、
ぷくぷく、勢いよく泡を立てて発酵しています!
グツグツと発酵している時は、顔を近づけるだけで酔ってしまいそうです。
やっと酒が出来上がっても、食酢工場ではこのあとにさらにもう一回の発酵が待っています。
酒のアルコール分を酢に変える菌を植えて、酒が酢に変わるのをひたすら待つのです。
現代では、この工程を瞬時にやってしまう速醸法が開発され、大量生産工場ではほとんどがこの方法で行われています。
川原酢造では、静置発酵という古来の製法で行なうため5,000リットルの酒が酢に変わりきるのにおよそ3ヶ月かかります。
大量生産には向きませんが、”穏やかな酸味を持つ上品な製品に仕上がります。”
酢酸菌膜がたっぷりです。
近くで見るとこんな感じ・・・・
酢酸菌は好気性の菌なので、空気に触れる表面でだけ発酵していくのです。
これは、時間がかかりますね!
酢は、体にいいらしいけどあの強烈なすっぱさがたまらないと言う方はお試しください。酢というものがこんなにもやさしい酸味であったと気づいていただけるはずです(河原社長)
とてもお忙しい時に本当にありがとうございました。
同じような製法をしても、まわりが山々に囲まれた豊かな地下水や、大野の環境、そして何より
河原さんのお酢に対する探究心から作られるお酢は、本当に貴重なものなのだと改めて感じました。
取材:田村、澤田、藤田
河原酢造のお酢はこちらでもご購入いただけます。
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