今年の1月7日から11日にかけて県内を襲った暴風雪と大雪で、ビニールハウスが倒壊し、会員から大変多くのカンパ金を頂いてから約半年がたちました。
カンパ金をお渡しした時の様子(左が奥野さん)
6月8日、エコファーム奥野さんから「ビニールハウス」が完成したという知らせを聞き、旧鳥越村にある畑にいってきました。
新緑の緑がきれい
昨年まで田んぼだったところに、真新しい、大きなビニールハウスが目に入ります。奥行きは今までよりも2mほど長く、幅も大きくなっていて、天井を見上げると、ハウス内にトンネルのようにカーテンが敷かれています。これで、「冬場」は、夜間の熱を逃さず温かい状態をキープでき、保温力の強化につながります。そして、「夏場」は、直射日光を避け、急激な温度変化を避けることができる構造になっているのです。さらに、多湿にもならないので、病気の蔓延を防ぐことができるということでした。
骨組みもしっかりしているのがわかる。大雪にも耐えることができる構造になっている。
カーテンは手動で開閉が可能
「このビニールハウスから、安定した出荷ができるようがんばります。」と奥野さん。
お話をさせていただいて、思ったのが何度も奥野さんから「安定して・・・」という言葉が出てくるということ。奥野さんほどのベテランの農家さんが、なんでなんだろうと、思って伺ってみると、今までは徐々に夏らしくなってきていましたが、昨今言われている異常気象により、急激な温度変化や、ゲリラ豪雨といわれる局地的な大雨などで今までの農法が通用しなくなってきているということ。トマト畑を見せていただくと、確かに、「がく」はあるのに、実がないものがちらほらある状態でした。これは、実がなるときの温度や湿度がトマトの生育環境に適さなかった証拠です。すぐに効果が期待できる化学肥料に頼れば、大きくすることはもちろん収量も安定することは確かです。しかし、奥野さんの農法では、「ゆっくり効果を発揮する有機肥料」と「生育環境」「適度な水」なによりも「作物の生命力」が頼りとなってきます。作物が作物自身の力を十分に発揮できるよう環境を整えることが有機農業の農家さんの腕の見せ所となります。気象はとても重要な生育条件になります。
現在のトマトの様子(6月8日)
奥野さんから「ビニールハウスのご寄付ありがとうございました。おかげで、ビニールハウスが完成しました。これからもがんばります!」ということでした。本当にうれしそうでした。
伺った当日は、田植えの日で、大変お忙しいときに伺ってしまいましたが、いつも通り快く私たちを迎い入れてくださる奥野さんに感謝の気持ちでいっぱいです。
オタマジャクシが元気に泳いでます。夜には蛍が飛ぶ、きれいな水が流れてきます。
収量が安定するまで、数量限定で野菜セットを出していただく予定です。