エコファーム奥野(石川県白山市)〈2019年5月20日〉
大切なのは土壌微生物のバランス
農薬や化学肥料を一切使わない農業を探求し、「栄養分を土壌微生物(バクテリア)に生み出させる農法」を実践しています。「肥料で土に栄養を与えるのではなく、土の中の微生物に適切な養分と環境を与え、その微生物が土を肥やし、その結果、作物が元気に育つ」それが奥野さんの「土づくり」。
水は、そばを流れる大日川の水をそのまま流すのではなく、一旦、畑のそばに設置された抗火石の入った大きなタンクに入れ、ろ過し、水質を変換しています。
奥野さんの農業は、経験や勘に頼る従来型の農業とは異なり、畑の土や野菜を研究機関に持ち込み、組織を顕微鏡で調べて、分析していることです。顕微鏡で見ると土や野菜の状態(成分など)が全て明らかになるそうです。作物の安全性をミクロの世界まで追求し、実践と検証を繰り返すその姿は、研究者のようでもあります。
そんな奥野さんの農業を学びたいと全国から研修生がここに集い、有機農業を学んでいます。現在、7名の研修生が農作業をしていました。彼らは数年後、地元に帰ったり、県内で農地を見つけて、それぞれ独立していくそうです。